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面影 2  仕える

面影

面影を探り、甦えらせると、心持が柔らかくなりほっとする。
そういう人がいる。
神でもなく、稚拙で我儘な人間臭さで、時には爆発するけれど、、天女の笑みのあるところ。
苦労は、昇華されて、マリアのようでもあり、
観音菩薩を知る人には同じように温かな心持を感じるのだろうか?

仕える

お姫様の結婚
その人は花のような少女期をなに不自由なく暮らした。お父様は選ばれて公共の仕事をなさってた。
就職も思うようになり、仕事を得て、自由だった。、
お給料は、東京に出てきて身のまわりのものを山の様に買う事にあてられた。後年苦笑してた。
結婚はしかるべき人がとりもって、名士に嫁いだ。
同族が多く、何があっても万全の構え。
後に、どうして見合いを、決めたの?とうかがうと
遠くを見る様な目をして、、「顔が良かった」。
確かに萬斎さんより 束帯はそれらしく似合うだろうなと にやり、、。

灰被り姫
花の様な彼女は、お子さんにも恵まれた。
けれども何か腑に落ちない暗闇。
育ちが素直だから人に何かひどいことをするような不躾はないけれど、、何か不満が一杯の顔になる。
後年、それは、義母さん義父さんが亡くなり、
能楽も趣味のような矍鑠とした義祖母様の介護を一人でしてる事を知った。

子供を育てるのは時間が無いと同じことで、
ある友人はおトイレにゆっくりはいってみたかったと年子の男の子を育てる日々について語った。
彼女は、年子の子を持ち、プライド高い人の面倒を見てた。
不満も、疲れもピークの時に、
「面倒を見る、看護するなどと 「仕えろ」」と言われたそうで、

ご飯は、決して外では頂けない、勿論全部作る、
店屋物などとらない、蕎麦屋のうちから漏れる、、そのぐらい大変窮屈なくらしぶりで、
勿論、家にどちらかがいるので、家族で何か一緒にと言う事も無い。
夕方ともなれば、夕餉の用意で30分ほど家をあけるのも、
「夕暮れは寂しい」と言うお祖母様の言葉に、心細くならないように家に居る。
立ち話もできない時間との戦い。
勿論洗濯は並の量では無い黙々とこなす。
大きな家には来客が多く、子供の教育、家事一切、家政一切を任されて、奮闘し疲れ果ててた。
笑顔をたやさなかった。やりぬいてた。

しばらくぶりに見かけると、ドンドン細くなり、どんどん白髪になって、
白髪は若いのに覆い尽くしてしまうほどだった。
話をしても羨ましがられるようなことでもないのに、うらやましいとかいいだす。
勝手に出かけられるだけでもいいと、、
彼女にだけ看護を押し付けた義理の伯父たちは、
時間もあり、見せびらかすように孫のお祝いだとやって来た。
自分の所は、人手が無く、それができなかった。
同じ年なのに気が付こうともしない。
気が付きたくないような人達なのよと、いったけれども、あきらめろとは言えなかった。
私はうらむなとは言えなかった。

そうやって、一つの命は守られていた。
ある時は、おトイレに付き添って、間に合わなかった。
彼女は、廊下に膝まづいて手で受け取ったそうです。
そうしないと、プライドをきづつけると思った。間に合わなかったのは自分の責任だと。
相当な覚悟で、仕えてた。

なくなる少し前に、御婆さんは引き取られて直ぐに施設に入れられて亡くなった。
手に余ったから、、施設に。そこには感謝の言葉は無い。
その手に余るような介護を彼女はしてた。
子供たちも優秀に育って、人にやさしい。ひとかどの青年になった。
七五三さんのほうは甘えが強く、かすんでたはず。
思いやりが育つ家庭を彼女は作った。お母さんの苦労を知る子供だ。
さんざの面倒を見たけれども、何一つ相続はなかったという。
呼ばれたお葬式に行ったのだろうか?
あんまりな話だとお思いになりますか?

最後の言葉
彼女は入院中の義祖母さんにあえてました。
その時に言葉がありました。
「貴女は、誰よりも私の事を面倒見てくれた。父母よりも、夫よりも、、」
死にゆくとき、財産も動かせないような虜のような場所で、
生涯のうちで一番の忝いと感謝の言葉を。

それを宝に励めるか。何だ、私の努力や、若さは?青春は?と思うかはそれぞれですが、
私は。いい話だと思うのです。
彼女をすごく好きですし、尊敬もします。

彼女はそれを話せて、解放された自分をかんじたことでしょうし、
その日々をなつかしむでしょうし、
哀しみや、悔しさで、唇と噛みしめたようなお話もうかがったけれども、
粗末にあつかわれて、
「飯さえ食わせて置けば貰った嫁はこき使う」と言う様な、
下品な家では決してないけれども
「変わりましょうか?」はなかった。
おしめの大変さを、子供が赤ん坊の時もしたんだろう位に
粗く思う様な蛮族の言葉もきいたかもしれない。

しかしその工程をやりぬいた人には彼女の置かれた立場の大変さはわかる。
仕えると言う、日本古来の言葉を
我慢できずに、私にも押し付けるように話した日のことを思い出す。
貴女には、自分の苦労は分かるまい、、と言わんばかりで、当たるところすらなかった。
はなせてよかったねと、哀しくて辛くて、だからニコニコ聞いてた、あの夕暮れの真っ赤な切なさ。

Ever After
彼女は、その後、髪も素敵な色に染めて、習い事もして、コンサートにもゆき、自由を謳歌してます。
そして、何よりすごいことは、今、介護の仕事をしてます。
御主人やご家族の納得いくようにと言うご理解がなかなかできることでは無いと思います。
もう、話を聞く人はいりません。
御主人と つがいの小鳥のように仲良くらしてると思います。
愚痴は子供が育って聴いてくれることでしょう。

彼女とあう事も無くなったと思います。
色々な思い出の中で彼女の暴発しそうな心を感じて
右往左往してた未熟な自分のことも愛おしいです。
まるで躁鬱症状のように
元気いっぱい過ぎる彼女のはしゃぎも、
陰鬱で何を言っても暗い表情の無い顔も浮かびます・
どちらの面影も 懸命に生き抜いた分身の様で、愛おしく、そして、いま、、
今、幸せであってほしいと思います。

清らかな老い
老人は増え、こう言った話も多くなることでしょう。
職場で、また身内で、遭遇する問題です。
この前、NNKと言う言葉を拾って、何だろうかと思ったら、ニコニコころり運動と言い。
最後まで元気で亡くなる運動でした。
長寿国日本、それが不幸な国でなく、天寿を清らかに全うできる国でありたいですね。
生きると言う事は、なかなか大変。
少なくとも彼女はそれを見ていた子供らによって大切にされると思います。

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コメント

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[C4145] 4130san

平坦な道でないから手ごたえがあって、
乗り越えられそうにないから、乗り越えた時は格別で、
試練も、また、天からの贈り物だと言う人もあります。
揺るがない絆があることの確認、
一番強いものをおもちですよ♪
  • 2015-01-27 07:27
  • hippopon
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[C4147] 4146さん

小さな、はかない命であっても、意義深く生きてゆきますね。
ましてや人の死は重いですね。
「ある方が、死ぬのは怖くない
けれどもその前が、、」とおっしゃったの。
今でもその言葉にとらわれてます。
今日も、安心して暮らしてるだろうか?と
老後をいかにするかは、
今迄の生き様もあるのでしょうけど。
人に酷いことをした人はやはり酷いことをされるんだと思う。
心配しないで、日々徳を積めばいいのに、、と思うのですがね。

東京は晴れて過ごしやすいです。
咳は深くて困りましたが、痛みは大分楽になりました。
今日もマスク、、、




  • 2015-01-27 10:24
  • hippopon
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[C4148] こんにちは

そういう話 似たようなこと聞きますし
小さいころ ほんの束の間 見たような。
よかったですよ、先に逝かなくて 健康であれば
いつでも まきかえし できるし
はやじにだと 悔やまれます

[C4149] みかんさん

こんばんは
彼女は若かったのですよ、孫のお嫁さんですもの。
舅姑を送り、出産し、2人抱えて、、
しかもいつもきちんとみずくろいして、
対外的な事もそつなく。
自分お時間はまったくない日々でした。
子供も人任せにせず、尽くし抜きました。
マダマダ青春できると思います。
後悔しない人生だと思います。
彼女こそ、これからだと思いますよ。(#^.^#)
  • 2015-01-27 17:25
  • hippopon
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[C4150]

hippoponさん おばんです。

大変なお話です・・・母を兄妹まかせ・・・・まだまだ元気ですが・・・・・それはいつも思うこと・・・・・・傍に折れない切なさもある・・・・・。

すぐ先には、我が身のこともある・・・。笑)

笑って生きれるものなら、笑って生きたい・・・。笑)
  • 2015-01-27 17:32
  • ひげ
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[C4151] ひげさん

そうよ、祖先もして来た道ですし、
偉い人が、惚けちゃったりしたら、
周りはその人の人生を否定することができないから。
上手に見せないようにしたり。苦労してる。
お金では埋められない苦労はあるし、
看病してる人をいじめた人だったりもするし、
周りの理解不足が一番きづつくし、
彼女は天女になったけど修羅の道よ。
落ち込んだり、食いしばったりよくがんばったんだとおもう。
人間て、修行が続いてるみたいね。
成人するまでは大変だった。
けど結婚生活も大変で、
そして老人介護と、自分が老人になる。

何時が一番大変なんだろうか?
清らかに老後をこなすことは結構、困難そう。
昔は、人が信用できたけど、今はそうでもないし。
勝手にい惚けちゃっても、あかちゃんさせてくれそうにないし、、

育ててくれた親に感謝しないと。
そしてその親を見ててくれる人にも・
常に感謝して自分の自由な生活は まず親が丈夫なこと。
兄弟が見てくれてること。などなど、、
そうすると感謝は伝わるのよね。

昨日は、なんとなく、なくなった父に感謝した。
体の熱も取れてきたきがするし、喉は何とかいけそうだし。
明日ゼロゼロしなければ、いいのだけれども。

頭シャンとして、読みたい本があるし、
日々無駄にしないでいかないと。
貧乏、でも恵まれてる、時間を大切にしないと、、
りせっとぅ!かな??

  • 2015-01-27 19:08
  • hippopon
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[C4152]

いつも見て頂いてありがとうございます♪
今日は高知の路面電車です。風情があって大好きです☆高知市内を縦横にはしっています。ほとんど200円均一です♪
  • 2015-01-27 20:56
  • 四万十のみっちゃん えっちゃん
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[C4153]

最後の言葉で、救われたのではないかと。
心からの感謝は、金よりも遥かに価値があると思います。
  • 2015-01-27 21:48
  • ジュリアルーシュ
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[C4169] 四万十のみっちゃん えっちゃんさん

あ、高知。まだ言ったことが無いですが、、
高知は路面電車なのですね。
のんびりしてていいですね~、
後からまります。ちょっと眠りますすいません。
  • 2015-01-28 16:28
  • hippopon
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[C4170] ジュリアルーシュさん

彼女とおばぁちゃまにしか分からない世界なのだと思いました。
血を受け継いでない彼女が一番、よくやって、
いちばんそんをしたようだけれども、人間御関係は違うのよね。
  • 2015-01-28 16:32
  • hippopon
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