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香炉峰の雪  身を扶く

香炉峰の雪 白氏文集

遺愛寺の鐘は枕をそばだてて聴き、
香炉峰の雪は簾をかかげてこれを看る


遺愛寺の鐘の音は臥したまま枕を斜めに 立てて聴き入り、
香炉峰(山)に積もっている雪は簾を巻き上げて眺めている。

中唐の詩人、白居易の「白氏文集」の下りです。723-4 白居易

           6183.jpg 

 平安時代貴族にとっては、漢詩は教養の一つでありました。
中宮定子のお側近く仕えた清少納言は、漢詩の才能で、重用されたと言います。
有名な逸話が生まれます。
清少納言が記した 枕草子 第二九九段 、「雪のいと高う降りたるを」のお話です。

雪のいと高う降りたるを例ならず御格子まゐりて、
炭櫃に火おこして、物語などして集まりさぶらうに、


雪がたいそう高く積もっていたのに、いつもと違って御格子を下ろして、
囲炉裏に火をつけて皆でお話をしていたときのことでした 

「少納言よ、香炉峰の雪いかならむ。」と仰せらるれば、
御格子上げさせて、御簾を高く上げたれば、笑はせたまふ。


(定子様が)「清少納言よ、香炉峰の雪はどうなっているだろうか?」とおっしゃるので、
御格子を上げさせて、御簾を高くあげたところお笑いになられました

人々も 「さることは知り、歌などにさへ歌へど、思ひこそよらざりつれ。
なほ、この官の人にはさべきなめり。」と言ふ。


周りにいた他の女房も 「香炉峰の雪のことは私どもも知っておりますし、歌に詠むことはありますが、
このように御簾を上げようとまでは思いつきませんでした。定子様にお仕えするのにふさわしい人だわ。」と言っていました。

中高の古文で習いましたよね。
雪が降るときにも御殿簾が掛ってたのを、想像できずに、簾は夏のものとおもい、ずいぶん寒々とした気持でした。
東京国立博物館の清少納言図も枕草子のこの逸話をモデルに描かれました。
 
   711.jpg 清少納言図

所が、垂簾聴政ということをしると、それは、古の中国、韓国でも御簾は重要な役目を持つことが分かりました。
女性の皇太后は、男性の家臣と直接対面せず、玉座の後ろに御簾をし、座してた。
皇后からは見えても君臣からは見えない。
それで、幼帝に、皇后・皇太后が摂政政治を行う事を垂簾聴政と言いました。
前漢の呂后・唐の武則天・清の西太后などです。ちょっと怖そうな顔ぶれですね。
 
  723-1.jpg 小窓の目隠し 723-5 唐の武則天 

 
お芝居などでも中を明るく、スケスケで、見せる時に簾は使われて、蛍駕籠の様に美しく見えました。
お茶のお座敷でお座敷簾を使われた先生がいらして、明るく、また夏の光が柔らかく入るので、
自分も欲しくなりました。
なかなかお値段も張る。
ランクがあって、名人の作るものは、まったく機械とは違って素晴らしいのです。
作業所の所在も知っても手が出なく、
自分で作ることに、、
お寺屋や神社の御簾がきになって、よく観察しましたっけ。
同じ様な素材の竹簾を購入し,帯を解いてと、サイズも調べて、
房と、鉤(巻き上げた簾をかけておくもの)の事も調べて、、
いそいそしました。

実際に竹簾を掛けると、むしろ、個性を出す房や、周りの帯地はいらないと思えました。
すっきりと鉤だけ。
帯締めを使おうかとちょっと思案中。

ひと夏簾でくらしてみると、暗い方からは明るいところが良く見えて、開放感がたまりません。
夕方は、灯をおかずに、夕暮れを眺めます。
ベランダを明るくすればいいのです。
太陽電池のセンサーライトを置きました。ご機嫌です。
秋もしまわずに、、冬も、清少納言の様に雪をながめようと、
夏のものをとしかられるかと思いきや、何も言われず、、ほ、、
部屋の中につけましたので、外の風も気になりません。

    胡瓜と鉤 723-2.jpg

鉤は、古道具。
届いたときに、せっせと磨きました。
取り付けて、自己満足の時に、
「hippoponよ、香炉峰の雪はいかならむ」と、声がかかりました。
ふわぁ~~。たいへん。落ち着いて、、と。
するする巻いて、鉤につけました。

「hippo はこれが出来るから、ここにいていいんだよ!」と受けに受けて大笑い。

よもや,古文が受験でなく、実生活で、生きるとは、、昔も今も勉強は邪魔にならないと思った次第。
役立たず、ここに居てもよいものやらと言う不安定な精神状況はかくして少しづつ、解消でした。
今夏、竹簾いかがですか?

723-3.jpg 梅干し2日目(*^-^*)

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コメント

[C1156]

清少納言は紫式部に嫌われてた。と言う事くらいしか覚えてない自分が情けない^^;
あと、前漢の呂后は悪女列伝に名前を連ねる有名人ですねw
人間的魅力だけで皇帝まで登りつめた漢の皇祖劉邦の妻とは思えないほどの悪女ぶりが印象的です。
武則天は則天武后のことかな?中国で唯一の女帝ですね^^
この人のエピソードも面白いものが多くて好きです。
歴史って勉強すればするほど、今でも通用する事が多くて面白いですね^^
時代が変わり生活環境が変わっても、人間そのものは変わらないんだな~と、しみじみ思います。
  • 2014-07-24 08:22
  • ys
  • URL
  • 編集

[C1157]

物知りですよね!
梅干し見てたら、酸っぱくなって来ましたよ(笑)

[C1158] YSさん

おはようございます。
お便り、ありがとうございます。

則天武后のことです。
皇帝にもなっちゃう。

中国の王は、神の子の末裔として定めるという考え方ではありませんね。
中国は、市井の民でも、能力があれば、皇帝になる国。
革命土壌があったともいえますね。
国の成り立ちの考え方が違う。

帝王学が弱いと、いくら規模が大きくなっても、
なるほど、人の道を外れたことをしでかす人間が出てきますね。

日本御現代も、夫は自分の権力の象徴、道具、
子供は自分を光らすアクセサリー。
夫が偉いんであって、子供が優秀であって、
貴女ではないでしょう?と言う恥ずかしさ。
添って光ると言う心映えは口先だけ、弱い頭の知識だけ。
感知替えの人多い。

あさましいかぎり。
自分は、そうは優秀でないのに、夫の地位、また子供の学歴をひけらかせて
自分が偉くなった気分になってしまう。

そうあった時に、誰もついては行かない。
女が刻を告げるとき国が亡ぶと言う。家庭も。会社も。
それは、実力のないものが、大言壮語する時を示します。

悪女列伝の中に入る人の中には、後世の脚色もあります。
英雄を作って、戦争に若者を駆り出すように、有能な女性を否定す。
後世の権力者の意図。
歴史はそういったものを排除して、数字などの立証も持って、
本質を明らかにしてゆくものです。
そのために歴史学があって、方法もあって。

苛烈な、西太后の壺人間のお話の麗妃は、
後宮で、ちゃんと生きてましたし、墓もある。
表現の自由が歴史を曲げてしまう事がありますね。
しかし、この3名の治政。
苛烈だったことは確かなのでしょう。
そうでもないと女なんかの下に就けるかという者はいたでしょうし。
むしろ、治政をすることが皇帝であるのに、
後宮で、彼女に出来るんだったら、自分おほうがすごい。
なんて、思うような愚劣な馬鹿側室などがいたら、
それをそそのかして、利を得ようとするものがでる。

男はルール、能力道理に従えるけど、
同性批判はしたくないけど、だめな女性ばかり見てきて、推察できそう。

旦那さんが部下には言えるのに、奥さんには言えなくて、、
野放しにして、他人に迷惑な強烈な人も出る。
国を治めるほどの能力はないけれども、
彼女たちの名前が影のニックネームなんて笑えない。

今は、女性も能力で働ける時代。
実力主義。
会社のルールに添えるつまり社会のルールの添える女性軍ですね。
同じように、優秀な女性は、家庭にあって、金看板には支えた。
夫が無くなったら、後番に立つことも。家来の信望結束で、回すような人もあった。
それも大事なのに、少なくなりました。
私の周りの男性軍は、
どうやら、三歩ぐらい下がってる賢い女性の方が好きみたいで、、
なかなかお見合いの成立は難しいです。
それなりの育ち、能力、器がないと、国は男の人でも治まらない。

鶏(小人)の焼きもちを、果断な処分で押さえてしまう。
乱暴なやり方ですが、必要だったのかもしれませんね。
戦争するより命の失われる率が少ない。
小競り合いで、国が割れ、恨みが残こるより、
自分が恨まれる方がいいと言うのなら、
政治的には正しいと言う事かもしれません。

女が少ないと、妙であると言う、茶の湯の話、印象的でしたよ。まったく。
鶏はキチンなのに、弱いと見るや、ついばむ浅ましさ。
高橋泥舟 
野に山によしや飢(う)ゆとも葦鶴(あしたず)の むれ居る鶏の中にやは入らむ

あ~~。難しい。
ぼやいてしまいました。すいません。
御失笑ください。(´艸`*)

[C1159] ひろりん。

こんにちは。

梅干し、、今回のすごくすっぱい、
天然塩の選択を間違たみたい。
12%より多かったかしら?とおもったり。
もっと押さえて、リカーを使った方が、柔らかいようです。
ヒロりんみたいに悩みも周りとの信用を付けて乗り越えて、
子育ても上手で、明るく強い。
理想。
私だって、ヒロりんと、おんなじぐらいあったかいと思うけど、
何だか、妙なやつに何時も付きまとわれて、、
免状のために我慢しつづけて、
初釜、宴会なんだもん。
あげくお醤油触った手を口で吸って、懐紙で、ちょっと吹いて、
私の晴れ着の袖口ギュッとつかんで綺麗によ。
晴れ着しみだらけにし、手真似で、猥談してびっくり。
有頂天なの。いいと思てるみたいで、付いていけない。
もう、辛抱できずにやめちゃった。
この先どうしようかとおもってるけど。

先生にこびうって、先生は全く防波堤にならないし、
もう、そんなことばかり、、立ち上がれない、、
我慢し過ぎてもう無理になっちゃった。・
私、かくんとおれてしまうの、、。ぼきっておれちゃう。

三悪女、切り殺せる彼女たちは悪女でもつよい。
自分は。むりだな~とおもう。
北風でなくて、太陽で何とかできないかしらとも思うけど、
下品な質はのさばるから。
頑張ってるヒロりん感じてると、元気になるし、ほっとする。
智慧も見習いたい。
ふれ~~~。

親に仕え、子供をそだてて、仕事で重用されて、実質を重んじ、いいな!

[C1160]

時々、道を通っていたら、竹簾をしているお宅を見かけます。
熱中症対策にいいかもしれません。
  • 2014-07-24 19:58
  • ジュリアルーシュ
  • URL
  • 編集

[C1161] ジュリアルーシュさん

すずしいですよ~
日陰で、風が通ります。

熱中症対策の梅が出来上がりました。
今年はすごく酸っぱいです。

シロップの方をドライフルーツにしようかと思ってるところです。
レースのカーテンよりすっきり見えて涼やかでびっくりいたしました。

[C1162] 暑い日が続きますね。

竹簾を通してみる風景は、今も昔も変らないのかも。
夏の風物詩と言っても、過言ではないですよね。

梅干の香りを楽しみつつ・・・涼しくなれば~なんて。
得た知識は、忘れなければ役立つ時ってありますね~

でも、私は学生の時に覚えた和歌はすっかり忘れてしまいました。。。
  • 2014-07-24 22:25
  • fあらた
  • URL
  • 編集

[C1163] Fあらたさん

今日は暑ったですね。
雷がバリバリ空気を割ってましたね。
その前に梅干しの始末が終わって一安心です。
御簾は適当に光線を遮るので、
透明感がある外の眺めになります。
大気に入りで使ってますよ。
和歌は思い出すと楽しいですよ。
和歌は吟詠する事が目的でもあるので、ただ、語呂合わせではなりませんから、昔のものほど、情緒があります。
大和言葉は、宮中で今も大事にされてるのは我が国の国語と言う意味合いと、神にささげる言葉だからです。祈りですね。
私は難しくて作れません。
せいぜい読ませていただくぐらいで、、




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